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ブリッジ剥がれリペア
いよいよ梅雨入りかというような天気が続き、楽器(木材)にとってシビアな季節になりそうです。
いつもブログを見ていただきありがとうございます。264guitarsの佐藤です。
今回は、ずいぶん前のリペアですが、ブリッジ剥がれのギターを紹介します。


モーリスのハミングバード、Wー35です。
写真は正面から撮影してしまったので、わかりにくいですが、ブリッジの下のほうに隙間ができてしまっています。
アコースティックギターだとよくありがちな、弦の引っ張る力でブリッジが剥がれかけちゃっている状態です。
直すために、ブリッジを剥がしたところ、ビックリしたことが!!

おわかりでしょうか?
本来ブリッジ接着する際、接着面の塗装を剥がしてギターのトップ材(木)に直接接着してあるのですが、このギターは塗装面にブリッジが張られていました。
これでは接着力が弱く、どんなに丁寧に扱っていてもそのうち剥がれてしまいます💦
なので、まずこのブリッジが接着される部分をブリッジの形ぴったしに塗装を剥がしていきます。

当然のように剥がし終わった写真になってしまっていますが、これがかなりシビアな作業で、このギターのブリッジの形が複雑なので、神経をすり減らす作業です。
その後、二度と剥がれないようにガッチリ接着していきます。

ブリッジ接着専用の道具を使って半日~一日圧着して、他に問題がなかったので、弦を貼って元通りにしていきます。
ブリッジはがれの原因として、弦のテンションによるトップ材の膨らみがあったりするので、弦高があまりに高い場合、ブリッジを削って弦高を下げたりという事も出来るので、接着する前に状態を確認して、ギターをよくするための提案はさせてもらえればと思います。